
盛装の佳人
梅の扇を手に伏し目がちに佇む麗人を緻密な筆致で描き、深紅の衣が銀の粒子のような背景に映えて、静けさのうちに柔らかな光沢が滲み出る。
緻密な線描と重ねた彩色で構成され、顔はやわらかく暈され、眉目は細線で引かれ、髷は高く結われて櫛や簪が重なる。深紅の衣には団文や渦雲風の文様が配され、青緑と赭黄のアクセントが錦の質感を思わせる。画面の近景で三四分位の姿に取り、うつむきながら梅を描いた折扇を持つ姿が描かれ、衣の襞の流れが斜めの背景と呼応する。右奥の銀灰の点状フィールドと温かなベージュの面が対照し、静謐な気配をいっそう際立たせる。
- カテゴリー
- 人物・水彩・工筆
- 制作年
- 2000
制作の過程

1. 下描き

2. 白描
展示風景
