
財神
精緻な工筆重彩により、財神が白地に正面で端立ち、赤と金が呼応する。手には如意と金元宝を盛る盤を掲げ、足元の聚宝盆が瑞光を受けとめる。
細い線描と重ね塗りの重彩、ところどころの金彩が、緋色・金・青緑を広い余白に映えさせ、像に澄んだ厳かな光沢を与える。正面性の強い左右対称の構成に、宝冠、雲水文や雷文が全身を巡り、衣文のうねりと文様の律動が呼応する。左手の金元宝を盛る盤と右手の如意は、下方の大きな「聚宝盆」と上下で呼応し、瑞雲や花果の飾りが祝意を満たすが、喧しさはない。静かな微笑と正視の眼差しが豊かさと儀礼の重みを均衡させ、上方の書と朱印が空間を締め、像の縦の伸びやかさを強める。
- カテゴリー
- 人物・水彩・工筆
- 制作年
- 1992
制作の過程

1. 下描き

2. 白描
展示風景
